純文学1000本ノック

ただひたすらに純文学の読書感想を並べていきます。

純文学1000本ノック(番外編) 24/1000 コナン・ドイル『緋色の研究』 シャーロックホームズの誕生と純文学とミステリ

どうも、こんにちは。

今回は番外編ということで、シャーロックホームズが誕生した作品、コナン・ドイルのデビュー作『緋色の研究』。純文学漬けの日々だった訳だけど、久しぶりに脇道によってみたよ。

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 1.読後感
すっきりとした。事件→推理→解決というミステリの流れと、何もかも洗いざらい発表され、答え合わせされていく爽快感を感じた。これを純文学にするのであれば、犯人の復讐という視点で進んでいくのであろう。ミステリと純文学、2つの違いを体感するのにも良い物語だった。

2.ザックリあらすじ

(1)ワトスン

ワトスンはアフガニスタンの兵役から帰還した従軍医師である。物語は彼の視点で進んでいく。彼は支給金でロンドンに住み始めたが、自堕落な生活を改めようとホテルを出る為に家を探す。ちょうど知人の紹介で好奇心のそそられる男のシャーロックホームズと知り合い、彼とルームシェアすることになる。

(2)シャーロックホームズ

ホームズはある分野では非常に博識だが、他の分野では子供ほどの知識も持っていないということが多々あった。ワトスンは彼に興味を持ち、彼の様子を観察しながら様々な推測を立てる。遂にはホームズ自身から探偵であることを教えてもらう。

(3)不可解な事件

ある日、刑事のグレスグンから手紙があり、ホームズへ協力要請があった。死体には外傷もなく、物取りの反抗でもないようだが、彼はワトスンを連れ、事件現場へ行くと見事な推理で大まかな犯人像を掴んでしまう。

(4)指輪

帰宅したホームズは新聞社に事件現場で落ちていた指輪の広告を出して、犯人をおびき寄せるが、まんまと逃げられてしまう。その後、第2の事件が起こる。

(5)第2の事件

殺されたのは最初の事件被害者の執事をしていたスタンガスンというアメリカ人だった。今度は刺殺されている。死体の傍には丸薬が2つ落ちている。この現場を見たホームズは混乱するが、やがて推理を立て直し、犯人捜しを続ける。

(6)逮捕

ホームズは馭者が犯人だと考え、孤児を使い、家におびき寄せた。そこで見事に犯人を捕まえる。彼はジェファスンというアメリカ人で被害者2人にはフィアンセとその父を殺された恨みがあったのだった。

3.魅力

流石に現代のミステリと比較しては、論理も微妙なものがあるし、やっつけ感もある。しかし、犯人像の緻密な描き方やホームズのキャラクター、娯楽性という意味では非常に魅力のある作品だった。

 

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