純文学1000本ノック

ただひたすらに純文学の読書感想を並べていきます。

純文学1000本ノック 43/1000 太宰治『富嶽百景』 富士の中腹での生活

どうも、こんにちは。

 

 今回は、太宰治の『富嶽百景』。

 

1.読後感

わりにさっぱりした感覚になった。

 

2.ざっくりあらすじ

(1)富士へ

主人公(作者)は井伏鱒二を訪ね、富士三景に数えられる御坂峠の茶屋と行く。彼はそこで仕事をゆっくやろうとする。彼にとってはそこから見える三景はあまりにも整いすぎていていいものには見えなかった。

(2)茶屋

夏の間、茶屋には観光客が来る。新田と言う青年が主人公が茶屋にいることを知り訪ねてくる。主人公はその青年やその友人らと仲良くなる。富士に雪が積もると、流石に主人公も美しいと思う。

(3)見合い

主人公は井伏の仲立ちで、甲府の娘さんと見合いをする。踏ん切りのつかない彼だが、ふと見えた富士に力を貰い、結婚を決意する。

 (4)写真

 

いよいよ寒くなり、山を下りようとした主人公に東京から来た風の若い女の子が二人、写真を撮ってほしいとお願いしてくる。彼は富士の下にケシの赤い花があるようでおかしくなり、その二人をカメラの枠から外し、富士のみの写真を撮る。 

3.魅力

全体を太宰らしい滑稽な雰囲気が覆っている。作中で最も魅力的なのは、あらゆる場所から見た富士である。太宰はそのときどき富士から力を貰ったりする。

 

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